漆黒の斬撃

東京砂漠に生きる役者が、主に物語を書き綴るブログです。つたない文章ですが、お付き合い頂けたら幸いです。

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  【陽炎の海・第五輪】『後悔』
「朱漣、いいか。我ら一族は…」
「自然と共に生きるべき存在である、だろ?聞き飽きたよ。ね、それより兄貴さ」
「ん?」
「言詩力使えるようになったら俺も一人前の戦士として認めてくれる?」
「ああ、ただ…」
「ただ?」
『そのときは俺の屍を越えることになるぞ?』
「あに…き…?」
『朱漣…どうして見殺しにした…?なぁ?朱漣…朱漣…朱漣…』

「ん…れん…しゅれん…朱漣!」
「!!」

  酷い悪夢だった…兄貴が…兄貴死んで…俺に…兄貴が…死んだ…?夢…?夢だったのか…?

「朱漣!」
「蒼華…」
「よかった…朱漣の気流がすごい勢いで乱れて急に弱々しくなったから…心配したんだから…」
「蒼華…俺…一体…」
「私が聞きたいくらいだよ、一体何があったの?」
「蒼華と別れて…それで…兄貴が…」
「橙地さんが?橙地さんがどうしたの?」

  折れた木々、えぐれた土、身体の痛み…やっぱり…夢じゃなかった…
  自分を忘れていた感覚から急速に自分を取り戻していった…
  兄貴を助けられなかった自分、戦士として敵に負けた自分、生き残った自分…

「ねえ?朱漣?」
「蒼華…村は…」
「見つけようと思ったけど、なんかものすごい嫌な気流を感じて、そしたら朱漣の気流が
飲み込まれそうになったと思ったら急に弱々しくなったから…」
「見たのか…?」
「なにを…?私がここに来たときには周りがこんな事になってて朱漣が倒れてたから…」
「じゃあ見てないんだな…」
「だから何を…?一体何があったの…?この村の惨状と関係があるんでしょ?
私だってこの村の人間よ。さっきはみっともないところ見せちゃったけど…覚悟は出来てるから…」
「蒼華と別れたあと…俺たちが聞いたあの声の主が現れた…」
「あの不気味な声…?じゃあ私が感じた嫌な気流がそいつ?」
「ああ…あの声…あいつ…兄貴だった…」
「え…?燈地さん…?あの声が…?」
「俺が…兄貴を…殺した…」
「朱漣…?何を言ってるの…?だから一体…」
「兄貴が死んだんだよ!!!!!」
「燈地さんが…死んだ…?」
「俺が…殺したんだ…」」

  バシッ!蒼華が俺の頬を打ち付けた

「しっかりしてよ!!戦士でしょ!?」

  静寂が襲った。何の音もしない、何も無い空間が俺の身体を包んだ。俺は無力だ…
  戦士なのに…戦士として…あまりにも無力だった…

「俺は…」

  何も出来なかった…何も…一体何のための修行だったんだ…俺は…この手で兄貴を…






  殺した…  
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2005/06/25/Sat 23:17:04   陽炎の海/CM:0/TB:0/



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